不完全恐怖(KKK症状別リンク集)

不完全恐怖は戸締りを何度も繰り返してしまうといった悩みです。
強迫性障害のベースになる症状だと言っても良いのではないかと思います。
例えば机の上にテレビリモコンなどの物を置く時に、きちんと並んでいないと気がすまないといった形で現れてくる症状になります。
また、書類を書いた後で、抜けている所があるのではないかと感じ、何度も確認してしまうとか、始めにも書いたように出かける時に戸締りをするのを忘れたように感じ、何度も家に戻り確認を繰り返してしまうという症状になります。
不完全恐怖の症状が起こる背景には、何事も100%完全でないと気がすまないという完全欲の「とらわれ」があるのだと思います。
つまり、こういう「とらわれ」があると、少しでも物が曲がっていたり、気になることが少しでもあると落ち着かないということになってしまうものなのです。
強迫性障害の代表的な症状である洗浄強迫の場合も、手を洗っても、まだ汚れが残っているように感じてしまうというのは100%完全な清潔感を求めているからだと言って良いと思います。
こういう意味で、不完全恐怖は強迫性障害や強迫神経症のベースになる症状になると思います。
なお、今は不完全恐怖を初めとした強迫性障害の場合もセロトニン系に作用する抗うつ薬を用いて治療する傾向にありますが、森田療法の立場からすると、これは誤った方向の対応になるように思います。

 

前のページへ  症状リンク集目次へ  次ページへ