対人不安は人と会う前に緊張したらどうしようと悩んでしまう症状です。
これは予期不安と言われているものであり神経症や不安障害の場合の特徴だと言って良いと思います。
つまり、予期不安の中で対人関係に限定されたものが対人不安の症状になると言って良いと思います。
誰でも初めての人と会うような時は不安になってしまうものです。
しかし、心配症で完全欲の強い神経質性格を持った人の場合は、こういう不安になって当然の時でも不安になってはいけないと考えてしまうものなのです。
これが森田療法で言っている誤った認識ということになるのですが、こういう考えがあると、かえって不安を強く感じることになってしまうものなのです。
そして、これは対人恐怖や社会不安障害に悩んでいる時に共通して見られる症状の１つになるのです。
ですから森田療法の考え方に沿って、目的本位に行動していく中で、少しずつ対人不安の「とらわれ」からも抜け出していくことが出来ると思います。